恋の話と長期熟成 <Bar JADA・青山> | 還暦過ぎて料理生活家<旧:口中の幸い>

恋の話と長期熟成 <Bar JADA・青山>

昨日、青山・骨董通り沿いにある会社で夕方からミーティングがあって、7時半に終わって直帰となったのだけれど、久しぶりに青山の会社に勤めていたときに行きつけだったバーに寄ってみた。その名をBar JADAという。良く通っていたのは15年も前になるでしょうか。


20050602c 家に帰ってからちゃんとご飯食べるので、軽く1、2杯のつもりだったのだけれど、ギムレット、ウイスキーサワーと飲んで、とりあえずの締めにシングルモルト・ウイスキーを飲みたくなってしまったのですわ。ま、久しぶりだからと言い訳しつつ食前ということで選んでもらったのが、バルベニー 15年 シングルバレル。シングルバレル、つまり一つの樽だけからボトリングされたもので、「BOTTLED BY HAND」なんて書かれているのだけれど(笑)、他に樽詰めされた日付、ボトリングされた日付も明記されてるんですよ。


その樽詰めされた日付を見ると28/06/89とある。おおーっ、このバーに通うようになる一年前かあ。この年、1989年のことは良く覚えてるなあ。仕事に恋に色々あったな、いや恋に恋にか(苦笑)、6月といえばせっせとエアメールを書いていたっけ、なんて、思い出にふけっちゃったわけです。オハズカシながら。。。そんなちょっと青い思い出を肴に47.6度にちょっと差し水してもらって、香りの立ったところをちびりちびりと飲っていたというわけ。


マスターも当時28歳。今では髪の毛の方も怪しくなってきて、お互い「かっこいい中年になりたいねえ」なんて、シングルバレルらしい荒々しい味わいもやっと楽しめる歳になってきたかな?などと話しつつ。。


そんなわけで、日本酒の長期熟成もだいぶ市民権を得てきた今日この頃。日本酒もそうやって思い出と共に飲めるようになると良いなあ、なんて思った夜だったのでした。


どこに載っていたのか忘れてしまったのだけれど、その日の新聞に包んで、日本酒の自家熟成を勧めていたサイトがあったのを思い出しました。結婚した日とか、子供が生まれた日とかに始めて、何年かしてカミサンと、あるいは子供と(20年後!)一緒に飲めたらいいっすねえ。


あるいは、恋人と付き合い始めた時にはじめるとか? あとでその酒を笑って飲めるか、涙と共に飲むことになるか、そんな先行き不透明感もまた一興かと(笑)


  #ところでこのBar JADA、お奨めです。常連が多いのだけれど、一見さんにも決して冷たくない。で、しっかりとした酒を出すし、インテリアもオーセンティック、なのになんとなくラフな雰囲気でくつろげるんですわ。多分マスターの小澤さんの人柄なんでしょうな。ほとんどマスコミに登場しないんだけど、なぜかぐるめピタに載っていたので、リンクを。
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Bar JADA ぐるぴた

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20050602b #ウイスキーサワーは最近ではまったく注目されてないカクテルですが、僕の大好きなカクテル。グラスのふちに飾ったマラスキーノ漬けチェリーの香りと共に味わうのがいいんですねぇ。バーで頼むもの迷ったらぜひ。