ディカプリオな気分で、エコ・コンシャスな酒 <菊水 純米吟醸(DRY & SMOOTH)> | 還暦過ぎて料理生活家<旧:口中の幸い>

ディカプリオな気分で、エコ・コンシャスな酒 <菊水 純米吟醸(DRY & SMOOTH)>

 今年のアカデミー賞は、レオナルド・ディカプリオを筆頭に、多くのハリウッド・セレブがトヨタのハイブリッド車、プリウスで会場入りしたことが話題になりましたな。今やプリウスに乗ることは、アメリカではクールなことだそうで。。(苦笑)


いやいや、苦笑なんてしないで、素直に喜べばいいんですよね。それで一人でも多くの人が排ガス撒き散らすSUV車からハイブリッド車に乗り換えることは、重要なことです。


今までエココンシャスなプロダクツって何しろかっこ悪かったじゃあないですか。日々の暮らしの中で多少なりとも社会貢献したいというア・リトルな殊勝な気持ちがあっても、アレじゃあちょっとねぇ、っていうものばかりでしたからね。でも、プリウスは文句無くカッコいいです。その未来的なインテリアにもすごくそそられます。ハイブリッドってことを除いてもね。


この間、日曜日の夕飯の材料を買いに錦糸町・クイーンズ伊勢丹に行ったのですが、特別に酒を買う予定はなかったのだけど、やっぱり酒売場をうろうろしないと落ち着かず。。。(本当に苦笑)


20050615b で、目に留まったのが菊水 純米吟醸(DRY & SMOOTH)という酒。クイーンズ伊勢丹のPB商品です。なんでも瓶を再利用してるのだそうで、4号瓶といってもいろんな瓶で提供してるんだそうな。その日あったのも形は同じだけれど、グリーンの瓶と茶色の瓶。


普通日本酒の瓶は粉砕処理され、ガラス・ペレットとなって再度瓶になったり、たとえば道路の舗装に使用されたりするそうな。でもガラス・ペレットから再度瓶にするのには、相応なエネルギーを消費することとなり、もちろんそのまま粉砕処理せずに再利用した方が、よほど環境には良いというわけです。


今読んでいるある日本酒の本には、たとえば「有機栽培米は幻の米同様、消費者向けの販売テクニックのひとつとして利用されている、というのが客観的な見方といえるでしょう」などと、冷めた意見だったりしますが、どうなんでしょう? 日本酒も自然の恵みを享受して生まれてくるものだとしたら、可能な範囲でア・リトルでも環境保護を考えた取り組みをするのは、醸造家としてのみならず、一生活者として意味のあることだとは思うのですが。


なーんて大上段にかまえるでなく、ちょいとエコロジーな心持ちになって、その菊水 純米吟醸(DRY & SMOOTH)を買ったというわけ。980円です。いやー、十分旨いです。たぶん、普通の菊水 純米吟醸と同じなんじゃないでしょうかね。新潟らしい五百万石で醸した端麗辛口。香りはさほどではないけど、特に夏場には飲みやすい。まさにDRY & SMOOTH。日ごろ飲みとしてはそのコストも含め使い勝手はいい。


造り手のこだわりを理解して飲むと、日本酒に限らず酒は数倍美味しく感じられますね。そのこだわりの中に環境への配慮というものもあっていいと思う。そんなこだわりを理解して飲む酒は、やはりちょっと旨いと思う。「消費者向けの販売テクニック」なんて拗ねた見方はしたくないな、僕は。


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菊水 純米吟醸(DRY & SMOOTH)

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