梅雨のさなか、不惑のこち薄造り <食工房 とび田>江東区・千田 | 還暦過ぎて料理生活家<旧:口中の幸い>

梅雨のさなか、不惑のこち薄造り <食工房 とび田>江東区・千田

終日くもりの予報なのに、しとしとと絶え間なく降り続いた今日16日の東京。うっとおしい雨ではあります。が、齢を重ねると(というほど悟る歳でもないんですが:苦笑)、季節の移り変わりに妙ないとおしさを感じるものでもございます。


そりゃ若い頃は、これから何十年も有り余るほど自分の人生はあって、今年一年の行く春や去っていく夏のことなど、ちょっとしたかゆみ程度のことでございまして、むしろ目の前の彼女とのビミョーな関係の方が余程重要な案件であったりするわけです。


しかし、不惑も過ぎてみると、この梅雨も少しばかり親しみのあるものになってきたりするわけです。と言いながら、今日は一足早く夏の味覚、こちを味わいました。薄造り(^ ^)。

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 「仕事が終わらない」との友人からの連絡で飲みが流れ、ひとり地元江東区・千田の「食工房・とび田」へ。とび田については過去エントリを参照いただくとして、


寒ぶりだけがこの季節のぶりではありません <食工房 とび田>江東区・千田

京都議定書とひっつみ鍋 <食工房 とび田>江東区・千田
春告魚というのだそうで


このこち、薄造りなぞにしてみれば、ふぐと比べられたりもするわけですが、冬のふぐが繊細な味わいで、夏のこちが旨みしっかりなのは、おもしろい棲み分けだ、なんてひとりごちて(しゃれではありません)、とび田唯一の日本酒「粋人 本醸造」を最初冷やで、後にぬる燗で飲っていたと言うわけでして。

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 この粋人、長野の遠藤酒造場という酒蔵の酒で、知らない酒というのは本当にいっぱいあるなあと思うわけですが、しかしながら一合420円のこの粋人、なかなか澄んだ味わいで、料理を引き立てるいい酒です。


この後に頼んだイサキの塩焼きは、鮎にも似た香しさで、なるほどこの西瓜様の香りは川・海問わずの6月ゆえのものだったのだなあと、これまたひとりごちた次第。

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梅雨明けはまだまだ先でございます。


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<食工房 とび田> MAP
東京都江東区千田6-2
03-3649-6507
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