なぜにがんもどき?、で銀河鉄道な夜 | 還暦過ぎて料理生活家<旧:口中の幸い>

なぜにがんもどき?、で銀河鉄道な夜

「将軍家の元旦の祝宴に雁の叩き肉が出されたそうで、下々の庶民もこれにあやかって豆腐でその形を真似たニセモノを作りました。そこから「雁擬」(がんもどき)・・・・」(AJNOMOTO WEB)


ということらしいのだけれど、もちろん雁なんて食べたことが無いから、似てるのかどうかわからない。

当然、現在では獲ることまかりならん!となっている。


そもそも雁なんて食べるのか?と思って調べたら、「銀河鉄道の夜」に、鳥を捕まえる商売をしている男が、捕まえた雁をジョバンニとカムパネルラに見せ、その後、二人が足の部分を食べるシーンがあるらしい・・・うーむ、憶えてない。


江東区は千田商店街にある小料理屋「とび田」。以前は頻繁にエントリーをアップしていました。

梅雨のさなか、不惑のこち薄造り <食工房 とび田>江東区・千田
こんな日もあります、怒涛の会食 <食工房 とび田><まぐろ専科 もとみや><生もとのどぶ>
寒ぶりだけがこの季節のぶりではありません <食工房 とび田>江東区・千田
京都議定書とひっつみ鍋 <食工房 とび田>江東区・千田
春告魚というのだそうで

昔ながらに汐っ子の刺身で秋を楽しむ
そろそろ肝が旨いカワハギ
鯵とボラで夏の名残を
一番の食い意地張り処


おかみさんが岩手出身だから、実家から届く食材が季節の楽しみなのだけれど、今日は岩手の豆腐を使ったメニューがいくつかありました。


口中の幸い <男子厨房酒の愉しみ>-とび田自家製がんもどき


その一つがこの自家製がんもどき。揚げたてです。

しっとりとした豆腐の触感で、なめたけの餡が旨い。


口中の幸い <男子厨房酒の愉しみ>-とび田自家製がんもどき2
こんな風にジュワッとした中身


お勘定を済ませようとしたら、今日は年内最後だからか、お汁をサービスしてくれた。



口中の幸い <男子厨房酒の愉しみ>-まめぶ汁

まめぶ汁。


胡桃と砂糖を射込んだ団子の醤油味の具沢山な汁。

岩手では、盆暮れなど慶弔に欠かせない伝統料理だとか。


団子の甘みと胡桃の香ばしさが不思議と醤油味の汁にマッチして美味しい。団子だけをとってみればデザート感覚?

お勘定を済ませようとしたお腹にも、すんなり収まってしまった。


帰り際、今日は塾のために連れてこれなかった娘も食べたかったろうと話すと、娘の分もタッパーに詰めてくれ、娘に「岩手のきれいな星を見せたいなあ」、とおっしゃってくれた。

それに対して、「岩手といえば銀河鉄道ですからねぇ」と応えていた僕。


うーむ、今日はどうも宮沢賢治シンクロニシティな夜なのであった。



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<食工房 とび田> MAP
東京都江東区千田6-2
03-3649-6507
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