還暦過ぎて料理生活家<旧:口中の幸い> -9ページ目

手づくり醤油日記(6)【吟醸造り!?】


口中の幸い <男子厨房酒の愉しみ>-20081214


ちょいとピンボケで恐縮です。
どうですか? ちょこっとペットボトルが膨らんでいるのがわかるでしょう?
ふたを開けると「ぷすっ」と音がします。

いやー、8月の仕込み以来5ヶ月にして、やっと変化が見られました。
匂いも、それまでの味噌と醤油の中間のような香りから、やや酸を感じる香りに変化したような気がします。つまり、より醤油っぽい匂いになってきたかなと。

とはいえ、プクプクと泡が立つような状態ではないんですよね。

これからもっと寒くなるし、大いなる発酵は期待できないですよねぇ。まあ、低温長期発酵の吟醸造りということで(笑)、じっくりと構えることにします。

ちなみに、キャップについたもろみの状態。


口中の幸い <男子厨房酒の愉しみ>-20081214b


なかなか良いお色でございます。



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手づくり醤油日記(5)【ナベアツ】

「3」というのは不思議な数字で、何らかの周期性があるものは、3や3の倍数になることが多いらしいですね。

そういえばマンダラなんかも3×3だったりしますな。

卑近なところでは、うねり取りという株式投資の手法では、30日、60日、90日の株価の上がり下がりを重視したりします。

「三年目の浮気ぐらい大目に見てよ。」なんてのもありますが、三ヶ月たっても、まだブクブクしてこないんですよねえ。そう、わが子のはなし、手づくり醤油のはなしでございます。

なんかぜーんぜん変化なしって感じで、二日酔いで寝ている旦那がまったく動かないんで、生きてるのか死んでるのか不安になって鼻をつまんだら、「ブヒッ!」なんて臭い息を吹きかけられた奥さんのように、恐る恐るキャップを開けてみると、これが結構いい匂いがするんですよね。味噌としょうゆをあわせたような匂い。

色はこんな感じ。

20081119a

前回、9月10日に撮ったものに比べると、若干濃くなってるみたい。

<↓これが9月10日の状態↓>
20080907_shoyu

光の条件が違うので、実際は写真ほど変わってはいないような気がします。

浮気といえば、ビリー・ワイルダーは七年目というし、七ヶ月目まで、気長にいきますかね。



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新米と赤身という原風景

うーん、白米も旨いなあ。

いつもは玄米や5分搗き、胚芽米を食べてる我が家なのですが、この新米の季節だけはあっさり転向します。玄米を食べなれると、たまに白米を食べても、ホントになんだか物足りない感じがしてしまうものであるのですが。


子供の頃、夏休みには母親の実家である千葉県御宿に毎年必ず行っていました。陽を浴び、潮水につかって泳ぎまくった身体は、適度に疲れて火照り、夜、蛍光灯に照らされた畳の上で寝転がっていると、蚊取線香の匂いに包まれて、なんとも至福の時間が流れていきました。

そんな夏の海辺のおじいちゃんおばあちゃんちの晩御飯で、今でもありありと思い出されるのが、真っ白なご飯とまぐろの赤身のお刺身。近所の漁港直結の魚屋でおばあちゃんが買ってきたまぐろの赤身と、炊きたてのご飯は、生きてるその瞬間を純粋に楽しんでいた少年時代の、もっとも幸福な記憶なんであります。

というわけで、新米の季節になると白米とまぐろの赤身で、幸せの感触を思い出すという次第。


20080928f


最近、「まぐろの専門店」が家の近所にできました。近頃のまぐろの漁業環境を繁栄して、このような店でもやっぱりいいお値段で、赤身8切れほどで970円。高いなあ、と思ってとなりのスーパーを見てみれば、まぐろといえばバチまぐろばかりで、申し訳程度にあった本まぐろも養殖もの。そもそも天然の本まぐろなど置いていないんですね。

普段なら、こんな刺身を買うこともないのでありますが、少年時代の幸せの感触を思い出せる貴重なこの新米の季節は別なのであります。

ということで、湯浅しょうゆの手づくりしょうゆキットに同梱されていた、サンプルのしょうゆ「生一本黒豆」で、至福の赤身をいただきました。


20080928_maguroakami


この醤油、香りはとてもシャープでフレッシュなのに、口に含むとなんともまろやかで優しい味わい。さらっと刺身をつけて口に運び、少し間をおいて純粋なでんぷんの風味が香り立つあきたこまちの新米をすかさず口に放り込めば、ありありと口中に懐かしいあの日が蘇るのでした。

手づくり醤油日記(4)【十人十色】

今回、湯浅醤油さんの手作りしょうゆキット で醤油造りにチャレンジしているのは、神田和泉屋アル高 同級生数名なんですが、仕込み後2週間にして早くも発酵を始めた人がいます。


あ、いや、「人」が発酵しちゃったらスゴイですね(笑) ぶくぶく泡立っちゃったりして、もう大変!


あ、いやすいません、そういう話ではなくて、うちの子(醤油ですね)はまだまったく発酵の兆しすら見せてくれません(泣)という話。


その人、2週間しか経っていないのに、もうパンパンに膨れるほど発酵していて、キャップを緩めているそうです。


あ、いや、その「人」がパンパンに膨れてしまったのではなくて、ペットボトルがパンパンに膨れてしまったんですよ。


ん? わかってますよね。すいません、しつこくて。


しかし、それに比べてうちの子はもう既に一ヵ月をとうに過ぎているのに、色が濃くなっただけで、ちっとも泡なんかでてきてません。


一方、最近、なんか白いつぶつぶが出てきてて、思うにたぶん大豆が崩れたその破片なんじゃないかと思うんですよね。


20080907_shoyu


発酵の前の分解が、今頃進んできてるんでしょうか? 2日に一遍のシャカシャカ度合が足りないのかなあ。


まあ、人も醤油も十人十色。それぞれの個性を十分に生きることこそ、神の御心。


大きな心で見守ってやりたいと思います(笑)


まあ、今のところ味噌っぽいよさげな匂いなので、まだ決して人の道、あ、いや醤油の道は踏み外してないかと。。


人も醤油も、親は大変だ。



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手づくり醤油日記(3)【24日目】

仕込んでから今日で24日。

今年の夏はずいぶんと暑かった。連日猛暑日でわが息子(最近はこう呼んでおります:笑)も腐ってしまわないだろうかと心配していたのですが、2日に一遍のシャカシャカ(新しい空気を入れて攪拌ですね)時に匂いをかいでみると、かすかに醤油っぽい、でもって豆っぽい香ばしい香りがしていて、元気にしておるようです。

最初の一ヶ月は分解期、その後が発酵期とのことなので、まだまだぶくぶくと泡が立ってくることはないですね。でも色はご覧のとおりで、仕込み時に比べると大分濃くなってきました。


20080826


しかし、2日に一遍のシャカシャカって、つい忘れてしまったりするんですよねぇ。まあ多分余りナーバスにならなくてもいいのだと思うのだけれど、最近では、忘れて出社してしまうと、かみさんから「醤油、シャカシャカしなくていいの?」とメールが入ります^ ^;

かみさんも何気にかわいくなってきているのでしょうか?(笑)



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手づくり醤油日記(3)【学研の科学】

【大人の威厳】を示した(?)だけで、実際にどのように仕込んだのか、まだ書いてませんでした。

といって、ただ混ぜるだけのまったく簡単なことなのです。

つまりペットボトルの中に塩水と麹を入れてシャカシャカやるだけ。

気が抜けるほど簡単です。

でも、小学生を例に取った取説は、もうなんとも懇切丁寧(笑) 
「2Lのペットボトルと計量用の500MLのペットボトル、割り箸を用意し、麹は袋のまま良く揉んでペットボトルに入れやすくして、云々・・・」

いやー、そこまで手取り足取りしていただかなくても、、なんて思ったのですが、でも多分、ペットボトルを二つにぶった切って、片方を材料をペットボトルに入れるための漏斗、片方を塩水を作るためのビーカーにする、とういうアイディアを思いついた段階で、湯浅醤油のその担当の方は、「学研の科学」が思い浮かんでしまったんでしょうなあ。

わかりますわかります^ ^。手取り足取り説明したくなっちゃう心理。

ということで、担当の方の思いを頂いて、ちゃんと二つのペットボトルを用意し、麹と塩水をペットボトルに入れました!

20080802koji

20080802shiomizu

それで出来たのが、コレなわけです。


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よだれを垂らしながら、親子の関係を考えてみた。/『しあわせのかおり』

最近、生まれ変わりだとか、そうしたスピリチュアルなことを心理療法として活用することなどについての本をいくつか読んだのですが、この人生をより良く生きるために、なぜ自分がこの親の元に生まれてきたのか、ということをちゃんと考えることが、とても重要なんだなと思いを新たにしてました。


往々にして親との関係では、いろいろ心理的な葛藤があるものですが、それらをちゃんと意識の上に上げて、自分の人生として前向きに捉え直すことが、本当に重要なのだと教えられたわけです。


そんな折、『しあわせのかおり』という映画を試写で観てきたのですが、「あ、自分的に何か続いているな。」と思わせられる、いい映画でした。


頑固だけれど、本当にまじめに料理に取り組んできて、今も金沢で町の人たちを笑顔にする中国料理を作っている、中国人の老いた名料理人、王さん(藤達也)と、病に倒れた王さんを助けるようにそこに弟子入りした、ひとりの娘を持つ女性(中谷美紀)の心のふれあいを描いた作品なのですが、母と息子、父と娘、母と娘といった親子の関係が、国を超え、世代を超えて、徐々に、そして豊かに響きあって行く様が、とても滋味深く伝わってくるのです。


滋味深くと言ったのは喩えでなくて、スクリーンに映し出される二人の作る上海料理が、もう本当に美味しそうで、そして温かく優しい料理なんだなあと。

実際、「グー」とお腹がなってしまったのですが、そんな生理現象と心の動きがストレートに結びついて、「やっぱり食べ物って本当に大事!」と、素直に思ってしまったのでした。

「最後に愛情をひとふり」じゃないけど、食べてくれる人の顔を思い浮かべながら作られた料理には、偉大な癒し効果があるのだと思います。言いたかないけど、コンビニなんかに頼る食生活が、どれだけ心を荒廃させていることか。

まあこの映画、「目から涙、口からはよだれ」と、観る者にとっては顔がぐちゃぐちゃ締まりなくなる、危険な映画であります(笑)


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『しあわせのかおり』公式サイト
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手づくり醤油日記(2)【おとなの威厳】

『とはいえ、大のおとなが小学生と同じレベルの醤油を作っていたのでは、シメシがつかなかろう、というわけで、ちょいととばかり考えましたよ、私。』


と書いて、前回のエントリ は終わってましたね。


書いてから、ちょっと「しまった^ ^;」と思いました。そんな【大のおとな】と言うほどのことじゃあないんです。

つまりコレ↓


20080802volvic


米国の陰謀で塩素消毒されてしまった日本の水道水では、我が国の素晴らしき発酵も上手く行かなかろうと思い、天然水で仕込もうと思ったんですね。


でも、日本のミネラルウォーターって、全部加熱殺菌されてしまってるんですよね。つまり死んだ水。


そんな水で仕込んでも面白くない!ってんで、海外のナチュラルウォーターで軟水で、今ちょこっとスーパーに行って買って来れられるもの。ということで、Volvicで仕込むことになったという次第。


本当は、どこか酒蔵の仕込み水でも手に入れられれば良かったんでしょうが、早く仕込んでみたいというのもあって、日仏合作と相成った次第。


出来上がった醤油に、オーベルニュの香りがするかしらん♪?


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発酵でアタマがいっぱい・・・

発酵づいております。

神田和泉屋のアルコール中学、アルコール高校(http://kanda-izumiya.com/gakuen/gakuen.htm )で、日本ならではのアルコール発酵について学び、ダイエットコンサルの仕事では腸内の菌の働きが痩身にいかに大切かと腸内発酵について学んでおります。


この間は、買ったまま本棚で冬眠中だったその名も「発酵道―酒蔵の微生物が教えてくれた人間の生き方 」という本を読みました。千葉の酒蔵、寺田本家の婿さん当主が著した、ある種の成功哲学本(と、あえて言ってしまいます)。


・・・・・感動しました。


調べたら、うちの近所にこちらの酒を取り扱う酒屋があり、早速買いに走ってしまいました。


発酵とは人の生き様にも関わる、なんと奥の深いものぞよと、今は僕は、かなりハッコー・ラブな状態なんであります。


ま、その話は、また後日にゆずるとして、閑話休題。

20080802kekka

見ようによっては、ちょっとヤバイ風情ですが、、、、




実は醤油を仕込みました。

しろーとがそんなに簡単に醤油なんか作れるんかい! という疑念はごもっともでございます。


実はね、「しょうゆキット」というのがあるんですよ。

それがコレ↓

http://www.yuasasyouyu.co.jp/syouyukit.htm


神田和泉屋学園、アルコール高校の同級生の方が、この湯浅醤油さんと仕事関係でお知り合いらしく、特別にモニターとして「醸造!(笑)」させてもらっているのです。


とりあえず仕込みはチョー簡単。


だって、既に麹の状態なんですから。


20080802pack

麹と塩、そして見本の(?)サンプル醤油が一本。これがしょうゆキットのすべて。


20080802text

こんな、小学生が作ったときの写真を使った取説もついてます(笑)

つまり、小学生でも作れると・・・・(汗)


というわけで、つまりは麹と塩水を混ぜてシェイク!シェイク!すれば、それで仕込みは完了というお手軽さなんです!


とはいえ、大のおとなが小学生と同じレベルの醤油を作っていたのでは、シメシがつかなかろう、というわけで、ちょいととばかり考えましたよ、私。


それはまた次回。



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男子厨房のスツール

男子厨房酒愛好家にとっては、やはりスツールというものがあるといいですね。

出汁が取れたと一口、さあこれから魚を下ろすぞとまた一口。

スツールにちょいと腰掛けて、夕暮れ時なんぞは窓の外の景色を眺めつつゴクリとやると、なんとも至福であります。

うちのスツールはいろんなものを一脚づつという感じなんですが、お気に入りは目黒通り沿いのアンティークショップで買ってきたこれ。


20080508


こいつはカウンターの中に置いて、男子厨房酒のお供としているわけです。

これは実は新品で、多分購入者が組み立てるものなんだろうけれども、組み立てずみの無塗装で、店頭で売ってました。

たしか1万円もしなかったんじゃないかな。

自分でウォールナット色のカラーオイルを塗ってみました。

なかなかいいでしょ?